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2008年4月18日 (金)

二重国籍

マイアミで生まれた赤ん坊は日本人であると同時にアメリカ人でもある。いわゆる二重国籍である。

血統主義の日本の法律では、日本人国籍を持つ親から生まれた子は日本人だ。例えば、日本人が国際結婚をしてどこの国で子供を持っても子は日本人となる。一方、出生地主義をとるアメリカでは、例えどこの国からやって来た人でも(不法滞在者でさえも)アメリカの領土で子を産めば、その子はアメリカ人となる。アメリカ国籍を取得した子は、アメリカの学校に通う上では奨学金などいろいろと優遇を受けられるので、イタリア人や韓国人の教育熱心な人々の間では臨月になったらアメリカに旅行してきて出産し、子のアメリカ国籍を取得するのがはやっているらしい。

日本の現在の法律では、子が22歳になったときにいずれかの国籍を選択し、他方を破棄することになっていて、それまでは二重国籍でいることが認められている。

国籍を取得するためには手続きが必要だ。アメリカと日本を行き来するには双方のパスポートも必要となる。二重国籍を持つ子は、アメリカに出入国する際にはアメリカのパスポートを使用し、日本に出入国する際には日本のパスポートを使うわけである。アメリカと日本を往復しているだけだと、双方のパスポートに自国の出入国スタンプだけが押されることになるわけだ。

したがって、必要な手続きは以下の4項目。

1.   アメリカの出生届

2.   日本の出生届

3.   アメリカのパスポート申請

4.   日本のパスポート申請

アメリカの出生届は簡単であった。カミさんが出産した病院には産科病棟に出生手続きを担当する人が常駐していて、出産翌日に病室にやってきた。出生日や時間、子の名前、両親の名前を伝えると、書類を作成してくれた。ここで子の名前が決まっていないと手続きができないので、出産前から決めておいて良かったと思う。同時にSocial Security Number(「アメリカ生活三種の神器」参照)の手続きもしてくれた。お約束通り、翌日確認のために届いた書類には自宅住所が間違って記載されていて、訂正をお願いすることになった。名前が間違って記入されていることすらあるらしいので、しっかり確認した方がいい。間違って登録されると、訂正するのに裁判所までいかなくてはならないらしい。

Social Security Numberは3週間ほどで自宅に郵送されてくるが、出生証明書Birth RecordはVital Record Unitと言う役所に申請してcertified copyを発行してもらわなければならない。出生日から4週間が経過すると申請可能になる。Websiteからも申請可能だが、直接Vital Record Unitに出向いて行った方が早いし、安い(場所はこちら)。

この出生証明書、日本国籍やアメリカパスポートの取得、健康保険の申請などに必要になる。日本の戸籍謄本や戸籍抄本のように親子の証明としてもしばしば必要となるので、アメリカ人は1枚ラミネート加工したものを手元に置いておくらしい。通常はこれを複写したもので事足りるようだが、日本国籍とアメリカパスポートの取得にはCertified Copy(日本で言うところの「原本」で、要するにVital Record Unitで発行してもらったものそのままのこと)が必要なので、私の場合には最低2枚必要だ。手元に置いておく分も必要だが、アメリカパスポート申請の分はあとで返却されてくるらしいので、これを保管用にすることにしよう。

日本の出生届は、両親の戸籍がある市町村に申請する。日本国内で出産した場合は2週間以内に届けなければならないが、何せアメリカの出生証明書が手にはいるまで1ヶ月かかるので、3ヶ月以内に申請すればいいことになっている。マイアミ総領事館を経由して申請することも可能で、必要な書類は領事館で入手できる。この場合は在マイアミ総領事館に保管するための申請書も必要となるため、すべての書類を2部用意する必要があるが、アメリカの出生証明書は1枚はCertified Copyが必要だが(市町村の戸籍課で保管され返却されない)、もう1枚は複写で構わない。領事館に赤ん坊の在留届を申請するのもお忘れなく。
Birthrecordapplication 在マイアミ総領事館で手に入れた出生届申請書

日本の出生届が済んで戸籍が作られたら、その戸籍を郵送で手に入れて、今度は日本のパスポートの申請だ。手続きは在マイアミ総領事館ででき、即日交付される。パスポートの申請には赤ん坊の写真も必要だが、生まれたばかりの赤ん坊のパスポート用写真を撮るのは至難の業だ。領事館の隣には写真屋さんもあるので、ここに任せれば安心だ。我が子はICチップつき最新パスポートを手に入れた。

アメリカのパスポートは郵便局USPSで申請する。必要書類も郵便局で手に入る。申請には海外へ出かける予定を証明する航空機のチケットやツアーの予定表などが必要だ。申請書類を郵便局に提出するとしばらくして自宅に郵送されてくる。追加料金を支払うと発行までの期間が短縮されるところがアメリカらしい。

こうして我が子はしっかりと二重国籍を手に入れた。将来何かの役に立つだろうか?

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