アメリカ交通事情2
アメリカでは通勤にはもちろんのこと、通学にも車を使うことが多い。
通学の時間になると各地の学校周辺は送り迎えをする車で大渋滞となる。学校周辺の道路、いわゆるスクールゾーンは登下校の時間帯には速度制限が厳しくなる。時速15マイルに制限されるところが多いようだ。この速度制限はなかなか厳しくて、空いているからと言って飛ばしていると捕まるので注意が必要。アメリカは子供らを脅かす行為にはとても厳しい。 スクールゾーンの標識。速度制限の時間帯が記されている
スクールバスで通う子供たちもいる。児童の乗降のためにスクールバスが停車している間は後続者は追い越してはいけないことになっている。児童の飛び出しによる事故を防ぐためだろう。そればかりか、中央分離帯のない道路の場合は、対向車も停車しなければならない。子供らの安全確保が徹底されているのだ。したがって登下校の時間帯はスクールバスが走っている道路は大渋滞となるので、避けた方が無難だ。 これがスクールバス
自動の乗降のため停車する際には左側にSTOPサインが出る
しかし、道路は歩行者優先にはなっておらず、歩いて道路を横断するのは危なっかしい。歩行者用の信号もあるのだが、道の幅の割に青信号の時間が短くて、老人などは中央分離帯まで来るとのがやっと、ということもある。また、繁華街など歩行者の多いところは、赤信号などお構いなしに道を渡ってくる人も多く、運転に注意が必要だ。手で走ってくる車を制しながら、赤信号で堂々と横断してくる強者も時に見かける。
アメリカの都市は道路が碁盤目に走っていて分かりやすい。マイアミでは南北に走る道路がAvenue (Ave.)、東西がStreet (St.)となっていて、すべての道路にそれぞれ順に番号が振られている。Miami Ave.とFlagler St.がいわゆる0番で、十字に交わったこの2本の道路でNW (northwest)、NE (north east)、SW (south west)、SE (south east)の4地域に分けられている(実際SEはほとんどが海であるが)。そして順にNW 3rd St.、SW 104th Ave.と言うように1本1本に番号が振られている。
メインの通りには番号による呼び名以外に固有名詞が付けられることもある。例えばSW 24th St. = Coral Way、SW 42nd Ave. = Le June Roadと言った具合だ。他に大通りをBoulevard (Blvd.)やDrive (Dr.)、行き止まりの道をCourt(Ct.)など特殊な呼び方をすることもあるが、例外的なので余り気にしなくても大丈夫だろう。住所の表記にも通りの名が使われており、建物が面している通りの名前に番地を付けるようになっている。番地も最初の2から3桁が向かいの通りに直行する一番近い通りの番号を示している。東西南北さえ分かっていれば、通りの名を見ていけばどこへ行くにも迷わずに済む。私は日本から車内に取り付ける方向磁石を持ってきたが(もちろんこちらでも手に入る)、土地勘のない最初の頃はとても役に立った。 速度計の横に取り付けたコンパス。便利!
マイアミは海に注ぐ川が多い。したがって橋も多いのだが、川を運航する船もたくさんあって、跳ね橋をよく見かける。跳ね橋にはゲート付きの信号があって、跳ね橋が上がるときにはこの信号が赤になる。跳ね橋が上がり、船が通行して跳ね橋が下がるまでしばらく待たされることになる。 跳ね橋が上がっているところ
ミネソタで橋が落下する事故があってから、アメリカ全土で橋の総点検・修理を行っていて、マイアミでも閉鎖されて橋の架け替えを行っている箇所がある。身近に危ない橋があったというのもぞっとする話だが、ただでさえ混雑しやすい橋の周辺がさらに混雑するようになり、渋滞に拍車がかかっている。 新しい跳ね橋を建設中
幸い今年は今のところハリケーンの被害がなく、修理中の橋が吹き飛ばされるような事態が起こっていないのが救いである。
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