車を買う~個人売買~
アメリカは車社会だ。電車やバスなどの交通網が発達している都市部では車がなくても不自由しないこともあるが、ここマイアミでは車は必需品である。
アメリカでは中古車市場はつねに活況を呈していて、日本に比べ価値も値段も高い。日本では10万km以上走行した車は二束三文で買いたたかれるが、ここでは立派な値段が付く。バンパーがはずれかかっているような車でも個人売買で取引され、ちゃんと走っている(おそらく法律ではちゃんと修理して走らなければいけないのだろうが)。
また、リッチな人はバケーションの間に新車を購入し、家に戻るときに売るので、日本で新古車と呼ばれるような年式の車もたくさん売っている。日本では中古車になると売買価格が極端に下がるが、アメリカでは特に人気車種などはあまり値下がりしないため、投資するお金さえあれば、新車を購入してすぐに売ってもランニングコストはそうかからない場合もあるのだ。
しかしリッチでない我々はそういうわけにも行かないので、留学のような中期の滞在では中古車を選択することが多い。リースという手もあり、この場合最新モデルに乗ることができる利点があるが、計算してみると中古車を買って日本に戻るときに売った方がランニングコストは安いようだ。
中古車の購入には大きく分けて2通りの方法がある。ディーラーや中古車専門店から購入する方法と個人売買だ。日本と異なり、車の個人売買は普通に行われていて、手続きも簡便だ。
私は最初の車を個人売買で購入した。私がマイアミに来た1ヶ月後に日本に帰国する方がいたので、使用していた車を譲ってもらったのだ。アメリカにはBlue Bookと呼ばれる、車の適正価格を示した表 (Websiteから検索可能) がある。車種、年式、装備、車の状態、走行距離から、Trade-In Value、Retail Valueが算出される。Trade-In Valueは我々が業者に車を売るときの値段で、Retail Valueは業者から車を買うときの値段だ。個人売買価格はこの2つの価格の間に設定される。つまり、個人売買をすると売り手、買い手双方が業者と取引するよりも得をするわけだ。
車の状態は事故歴や外観によって決まるが、小さな傷は問題にしないようだ。事故歴は車ごとに詳しい記録が登録されており、ごまかすことは困難になっている。それぞれの車には固有のVIN (Vehicle Identification Number) があり、整備や修理の記録がコンピューターに登録されている。VINはフロントガラスの端に記入されていて、誰でも簡単に確認できるようになっている。VINさえ分かれば簡単にその車の記録を検索することができる。有料だが、CARFAXのWebsiteからも調べることができる。
次は売り手・買い手双方がTag Agency(Yellow Pageで探すといいだろう)に出向き、個人売買の申請をする。ここで新しいTag Number、つまりナンバープレートを受け取る。この申請の際、売り手のTitle(車の所有権証明書)と買い手の自動車保険証が必要となる。買い手は事前に自動車保険に登録しておかなければならないのだ。Registration(申請書)に記入し、買い手が税金と申請料を支払うとTag Numberがもらえる。アメリカのTag Numberは車の後部だけに取り付けるようになっていて、日本のように前部につける必要はない。デザインもいろいろあり、自分で選択できる。州のマーク(フロリダ州はオレンジだ)のついたものが標準で、最も安い。
これがフロリダ州標準のTAGだ。州ごとに絵柄が異なっている
申請の際に購入金額を記入するようになっていて、この金額に応じて税金が決まる。したがって金額を低く申請すれば税金を抑えることができる。売り手に不利益が生じるわけではないので、相談して低く申請すると良い。しかし、この車をディーラーや中古車業者に売る際に申請金額より高く売るのは困難になるので、いつ頃車を売るかを考慮し、その時のだいたいの値段を調べて申請金額を決めると良いだろう。
受け取ったTag Numberを古いものと交換すれば、晴れて車の新オーナーだ。すぐその日から運転することができる。Tag Numberの取り付けはドライバー1本で簡単にできる。古いTag Numberを返却する必要はないので、記念に日本に持ち帰ることも可能だ。
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